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DOGOO HAIR by Masayuki Shioda
not for sale
『DOGOO HAIR』(2004)アルバム作品について
写真というのはどうしても被写体に視点が行く。
“写っている被写体のその後ろ、その先にある感覚に意思をスライドさせるにはどうすれば良いか?”という感覚が常にある。一点で見せるより組み写真や本にすることで連続性が生じて関係性が複雑になり、被写体からその先の“写真”というプロセスの特徴の一つでもある“時間の蓄積”へ視点をズラしてくれるのではないか?と考えた。
2000年の『NPEAKER』の展示の以降、2004年までの作品を一冊の分厚いアルバムに纏める。2006年の展示ではこの一冊の分厚いアルバムを一つの作品とし、壁面には大型モノクロコピーを展示した。意図して壁面にプリント(印画紙) ではなくモノクロコピーを展示したのも何をもって“写真”と言うのか?という自らへの問いであった。
塩田正幸